もしも逃げてしまえば

推しを求めて三千里の途中です

推しロスから1年経ったはなし

先日を以ちまして、Sくんの脱退から1年が経ちました。この1年の間に半ば無理矢理つけた気持ちの整理、新たな推しとの出会い、そして気付いてしまったこと。わたしにも色んなことがありました。きっと大きく環境の変わったSくん自身にも様々なことがあったのだろうと思う。いまSくんがどこにいて何をしているのか、特定するのは正直言って容易いことなのだけれど*1、犯罪だからというのを抜きにしても知るのが怖いような、でも知りたいような。まあ絶対にしないんですけどね。犯罪ダメ、絶対。

 

1年かけてようやくできるようになった後悔、懺悔。このエントリに書いたのはあくまでもわたしの想像で本当のことはSくん自身にしかわからないし、むしろSくん本人にもわからないかもしれません。それでも、ただただ盲目に「Sくん好き好きー!」と愛情の押し売りをしていた頃よりは、だいぶマシになったと思いたいです。推しを失ったわたしが唯一得ることのできた自己満足みたいな、身勝手な妄想でしかないのだけれど。

 

 

Sくんのラストライブの日、日本列島は猛烈な台風に襲われた。予定していた東京行きのバスは運休、辛うじて動いていた新幹線に飛び乗って、現地に到着したのは当初の予定より5時間以上速い午前中のことでした。だけど台風のせいで迂闊に外にも出れなくて、仕方なく駅前のカラオケで時間を潰すことにしたんです。暖かいドリンクもあるし、携帯の充電もできるし。

そうしてカラオケ屋に入って受付をしている間、受付の大きなモニターに、見覚えのある女の子たちが映って。

実はわたし、在宅もいいとこレベルではありますが女の子アイドルちゃんも好きなんです。その中でフェアリーズは昔特に大好きだったグループで、だけどある時期から露骨なくらいに運営から推される子と干される子の差が出てきて、聞かなくなってしまったんですけど。

大きなモニターに映る久々に見たフェアリーズは、わたしがよく聴いていた頃の「元気いっぱいで愛らしい」もしくは「クールで格好良い」のどちらとも違って、なんだかとても切なくて、寂しげで。しかも歌っているのは運営から推されていたメンバー2人のみ。他のメンバーはどうもパフォーマーというパートを振り分けられたようで、一度も歌うことなくただただ踊るだけ。やっぱり変わっちゃったなあ、と寂しく思いつつ眺めてたんですけど、この曲の歌詞が、その時のわたしとSくんになんとなく重なっているように感じてしまって。

どんなに遠く離れてても 想い続けているから
いつかキミを迎えにいくよ 叶えた夢と一緒に
そう信じていてほしい

どんなに遠く離れてても 想い続けているから
いつかあなたが戻る場所は 私の隣と信じ
ねえ変わらずいて欲しい

クロスロード フェアリーズ 歌詞情報 - 歌ネットモバイル

夢を叶える為に彼女を置いていく彼と、いつか帰ってくることを願う彼女。最終的に彼は夢を叶えられず彼女を迎えに行くこともできずに終わってしまうのですが、こんないいものじゃないってわかっていても、わたしとSくんも似たような境遇だと思わずにはいられなかった。絶対に音楽は続けると言いつつこの数時間後にはステージを降りてしまうSくんと、なんとなくそれは実現しないような気がしつつもそれでも送り出そうと決めたわたし。

あれから二つ夏が去り 愛見失った僕は
一人の夜のさみしさに 嘘をつくのにも慣れて
永遠という言葉の 重さに耐えきれず
若さと笑いとばした 僕をゆるしてくれ

実際、1年経ってもSくんに進展はないままの現状です。このまま曲の通り2つ夏が去ってしまって、Sくんは戻って来ないままになってしまうのか、それとも。

余談ですがこの約半年後、デビュー当時未経験者だらけのメンバーの中で唯一のモデル出身、エース的存在としてグループを引っ張っていた藤田みりあちゃんの脱退と芸能界引退が発表されました。そんなみりあちゃんでもこの曲では推されの2人に押されてパフォーマーのポジションを割り当てられていて、グループ内での序列がはっきりと見えてしまったのと、個人的な感情ではありますがSくんのエピソードと重なって余計悲しく思えて。幼い頃から芸能界だけを視野に頑張り続けていた*2みりあちゃんも、バンドの中核を担っていたSくんも、みんないなくなってしまうんだなあ…と。

 

 

Sくんの在籍していたバンドは、Sくんの脱退後、残念なことに迷走してしまいました。Sくんが抜けると言い出した時「お前がいないならやる意味はないから」と解散する話も出たらしいのですが、当の本人であるSくんたっての希望により、Sくん抜きで存続することとなりました。最後のツアーでメンバーのひとりが「“俺がいなくても変わらず続けて欲しい”って言われて。いなくなるのに酷な話だよね」と笑いながら話した時、隣でSくんは目を伏せて苦笑していた。わたしも元々はバンドの音楽に惹かれてバンドを好きになった人間なので*3、Sくんがいなくなったとしても続けて欲しいって心の底から思ったし、そう諭してくれたSくんには感謝してもしきれなかった。だけどSくん脱退後、新体制での初ライブは正直言って酷いレベルで、メンバーが何を考えているのか、胸倉掴んで問い質してやりたかったし、「続けて欲しい」って言ったSくんのことを想うと余計に悔しくて仕方なかった。こんな最低なライブをするバンドを好きになったんじゃないと、出番後フロアの隅っこでファン仲間に喚き散らし、メンバーに挨拶もせず箱を飛び出して夜行に乗った。あんな気持ちで夜行に乗るのは最初で最後であって欲しい。ぶっちゃけ他界も考えたんだけど、メンバーもSくんがいなくなってどうしたらいいかわからないんだろうなっていうのがわかってしまっていたのと、何より、Sくんの信じたメンバーたちのことを、そう簡単に見捨てていいものかという葛藤もあり、一応まだ他界はしていません。それにきっと脱退したとはいえ“あのバンドの元ギター”って肩書きは一生Sくんに貼り付いたままなので、“あの最悪なバンドの元ギター”よりは、“あの最高なバンドの元ギター”って認識のされ方をして欲しい。だからバンドのことを当時と変わらず見守る、恐らくそれが、ステージを降り完全な一般人になったSくんに対して今のわたしができる、唯一の推し事ではないかと思っています。

とはいえ、まず遠征はしなくなったし、地元名古屋の現場ですらモチベによっては干してしまってるんですけどね。Sくん脱退後の名古屋の現場の参戦率は50%くらいですかね…。最初のうちは本当に酷いライブをしていてそのせいでモチベも上がらずだったんですけど、最近ようやくちょっとずつ改善され始めていて、諦めずにいてよかったなあって思ってます。まだまだSくんのいた当時の全盛期には遠く及ばないレベルだけれど、きっとSくんの信じたメンバーなら大丈夫だろうって、今なら思えます。

 

 

Sくんの所属していたバンドは全国各地を飛び回るライブバンドで、1週間以上遠征しっぱなしってことも多々ありました。が、Sくんはどうも長期遠征が苦手らしく、特に冬場の遠征になると大抵風邪を引いて喉を壊し喋れなくなっていました。その為ファンが濡れマスクとか鼻セレブとか、喉に良いはちみつとかを差し入れして、何故かボーカル以上に喉に気を遣われるギタリスト。笑う。

ある時の冬の終わり、何気なく見ていた某サイトで、ペットボトルに取り付けるUSB式の加湿器を発見して、「これだ!」と思って。ペットボトルだったら遠征先で買った空きを再利用すれば良いし、小型でUSB式なら遠征時の荷物にもならないし、ぴったりじゃんって。だけどその冬の長期遠征はもう予定されていなくて、じゃあ次の秋に迎える、Sくんの誕生日プレゼントにしようって思ってたんです。だけどその直前の夏にSくんは脱退することになり。最後のツアーの前に「最後まで頑張れよ!」の意で渡そうかとも考えたのですが、夏なので止めました。渡したかったなあ…めっちゃレビューとかデザインとか考慮して「これ!」ってやつをいくつかリストアップしてあったし、可愛いケーブルとプラグと一緒に「風邪にも負けず、これからもいろんなところ連れてって下さいね♡」みたいな手紙とかも添えて渡そうってずっとわくわくしてたから、結構心残りなんですよね…

Satechi サテチ USB ポーターブル 加湿器 (通常サイズ v.2.5) ST-USBPH2

Satechi サテチ USB ポーターブル 加湿器 (通常サイズ v.2.5) ST-USBPH2

 

こんな感じのやつです。プレ被りを恐れて誰にも言ってなかったけれどもうそんな必要もなくなったので言いますが、推しへのプレゼントとしてももちろん、遠征芸人さんたちにも結構便利なアイテムなんじゃないですかね?まあ買ってないわたしが勧めるのも変ですけど、良かったら。

まあでも推しへのプレゼントとしては界隈によっては安すぎますかねえ… Sくんに対しては高額プレとかしたことなくて*4、ライブ前に寄ったコンビニで美味しそうなお菓子とか見つけた時だけ買って渡してました。Sくんは胸ポケット付きのシャツをよく着ていたので、チケットにサイン書いてもらってる間に無理矢理その中へ突っ込んで。すっごい嫌がられるし怒られるんですけどそんなところも可愛いとしか思えないし、何より一通り怒った後にポケットの中身を確認した瞬間の、「え、おいしそー!ありがと!」って表情180度くるっと変えて喜ぶのが本当に可愛いんですよ〜Sくんかわいいぞ!すきだぞ!つってな!!!思い出しにやにや。推しロスしてからはこんなことばっかりしてます。供給をください。

 

 

さて、Kくんの舞台は無事に千秋楽を迎え、次のお仕事のビジュアルも解禁されました。黒髪最高。Yくんの方も来週2度目の現場参戦を予定していて、更に今冬大規模なツアーも決定しました!チケットも一次の時点でほぼ全て取ることができて、わくわくが止まりません。Sくんのことはもちろん大好きだけど、それだけじゃダメだなあとは思っているので、こうやってふたりの新しいお仕事が決まっていくの、嬉しいし有難いことだなあって思います。まあSくんとまったく同じ気持ちや方向性、モチベーションでは推し事できない部分もあったりして、そこが難しいなあって悩んだりもしてるのですが…

快適かつ健全で、楽しく幸せな推し事ライフを歩みたい。一年経ってもそれだけは変わらないなあ。

 

 

 

*1:以前書いたように、バンドマンは人前に立っているという自覚がまるでない。正直Sくん近辺の諸々はストリートビューで一発特定できる自信がある。絶対にしないけど。

*2:高校3年生の時点で芸歴10年だったかな

*3:なんか途中からSくん>バンドになっていたことに関しては否定しない。すみませんでした

*4:したら確実に引かれるし突き返されてただろうし、そもそもそんな発想がなかった。